【報告】INNOVATION is GREAT: ロンドン出張

教員ブログ 2016年3月16日 postedkimura 【報告】INNOVATION is GREAT: ロンドン出張 はコメントを受け付けていません。

木村めぐみ

 

3月1日から8日までロンドンに滞在し、イノベーションの実現に大きな貢献を期待されている、イギリスのクリエイティブ産業とその政策に関する調査を行いました。

 

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前半は、江藤学特任教授と、様々な角度からこのテーマについて考えながら、インタビューだけでなく、とにかく、ロンドン中をよく歩きました。

 

その間、JETROロンドン事務所の方から、最近のイギリスのビジネス事情についてお話をうかがいました。また、UKTIやBusiness Link Japanの方に、クリエイティブ産業とテクノロジー産業との関わり方についてインタビューもおこないました。現在イギリス政府が推進している、GREATキャンペーンを含む日英間でのビジネスについて、日本のイノベーション力についての議論も行いました。

 

GREATキャンペーンとは、イギリスが持つ可能性を世界に伝える大々的なキャンペーンで、このブログのタイトルのInnovation is GREATだけではなく、ほかに、Creativity, Business, Culture, Knowledgeなどのバージョンがあります。現在の政権は、そのウェブサイト(https://www.gov.uk)からもわかるように、省庁間の連携を強化しており、このキャンペーンもその一環と言えます。

 

また、TECH CITYについても教えていただきました。2010年にはじまった、シリコン・ラウンダバウトとして知られるイーストロンドンのテッククラスターを支援する取り組みです。クリエイティブエコノミーとデジタルエコノミーの架け橋となる重要なプロジェクトだとも聞きました。(www.techcityuk.com/)

 

後半は、田村龍一特任講師と経済研究所の外木暁幸特任講師と、文化・メディア・スポーツ省(DCMS)のHead of Statisticの方とイノベーションエージェンシーであるNesta(https://www.nesta.org.uk)のDirector, Creative Economy in Policy & Researchにインタビューを行いました。今年度9月まで行われていたJST楡井プロジェクト「科学技術イノベーション政策の経済成長分析」のポスドクだった三人で、科学技術に焦点を当てた研究をどのように文化芸術産業に応用するかを真剣に考えました。

 

DCMSでは、クリエイティブ産業の定義、クリエイティブ産業の活動状況の測定方法の二点について、本省が先進的かつ積極的に行っている統計指標の作成方法、及びそれらの指標の使い方について具体的かつ明確な知見を得ました。イギリスにおける事業所の詳細分類、及び職業の詳細分類に基づいたクリエイティブ職業/産業の定義方法、この定義に属する職業や事業所の活況を新規に生み出された求人数によって把握するという手法は、これらを使った経済実証分析が可能になります。また、クリエイティブ産業について具体的かつ定量的なエビデンスが導出できるという点で、日本でも大いに導入が望まれるものであり、その可能性について意見交換を行いました。

 

Nestaでは、DCMSの定義するクリエイティブ職業・産業に基づいた最近の研究成果に関する質疑応答を行うとともに、経済実証分析の実際の手法の詳細(観測単位の設定、クリエイティブ産業のもつ外部性という経済学的性質の取り扱い)、クリエイティブ産業の国際比較研究の実現可能性について意見交換を行いました。また、国際間の比較が可能になるための産業・職業に関するデータ整備の方向性についてのコンセンサスを、実装レベルで得ることができました。

 

 

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