文章構成・表現,プレゼンテーション

教員 2013年10月29日 posted尾田 基 文章構成・表現,プレゼンテーション はコメントを受け付けていません

文章法について,改善すべきポイントは人によって異なるので,一般論をいうよりはその都度しつこく直すしかありません。しかし,あえて一般論を示すなら下記の2冊と1ウェブサイトで概ね頻出のポイントはカバーされると思います。

1.文章の構造造り,書く順序

結論を先に書くとか,構造を作るということに関しては,木下是雄『レポートの組み立て方』ちくま学芸文庫がわかりやすいと思います。読むべき箇所は,2事実と意見の区別と,3.6レポートの構成,4レポートの文章の大部分(4.1から4.6.3まで)です。文章を書き出す前に項目ごとの階層メモを作り,結論を先に書くようにするだけで,読みやすさは大部分改善されます。以下は僕にとって印象深かった箇所の抜き書きです。

ひとが読んでくれないレポートは役に立たない。読みやすく,ズバリと要点をつかめるように書く工夫が肝要だ。忙しい上司は手っ取り早く結論を知りたがる。(p.22 1.3 社会人のレポート)

ある米国人にこの話をして,意見をきいてみた。(中略)「ぼくらだって,当然,理由を先に考える。結論はその後からだ。しかし,ぼくらは,ひとに話すときには結論から先に言うようにしっかり教育されているんだ」(p.204, 4.6 すらすら読める文・文章)

2.文単位の表現技法

『レポートの組み立て方』4.6.4以降では一文単位での読みやすい文とそうでない文の解説があります。しかし,この部分に関しては本多勝一『日本語の作文技術』朝日文庫の方がわかりやすいと思います。具体的には,第2章と第3章,第4章,第6章の4節(接続助詞の「が」)及び5節(並列の助詞)あたりが必ず覚えるべきポイントです。また,慣れてきたら後半部の文章のリズム(第8章,第9章)の部分が,参考になると思います。なお,第7章(段落)は,木下本の方が優れています。

3.プレゼンテーション

スライドの作成独特の留意点については下記のサイトが参考になります。伝わるデザイン|研究発表のユニバーサルデザイン

 

 

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