「先端科学技術とイノベーション」模擬授業開催
平成25年度から開講される「イノベーションマネージメント・政策プログラム(Innovation Management and Policy Program)」の必修科目 「先端科学技術とイノベーション」の模擬授業を開講します。
一橋大学関係者の参加をお願いいたします。
技術領域 半導体
半導体技術の歴史的な変遷と社会に与えた影響に関する知識を取得する。
開催場所:一橋大学 イノベーション研究センター 2F 会議室
第一回 11月7日(水) 13:30-16:30
① 13:30-15:00 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:亀山 雅臣 研究員
題名:
リソグラフィとITRS
概要:
1960 年代初頭の半導体産業の誕生から現在まで、半導体産業は半導体素子を
小さく作る技術を追求することで発展し、リソグラフィはその小さく作る技術を支え
てきた。
技術の進展に伴い、技術の難易度が上がり、技術開発に国際的なコラボレーショ
ンが提唱された。これに伴い半導体素子製造メーカが中心となり、技術が必要と
なる時期を公開したものがITRS(ロードマップ)である。 ロードマップの考え方は
半導体素子の微細化を推進する手段として、世の中に受け入れられた。その効
果と弊害をリソグラフィの進歩とともに議論する。
② 15:00-16:30 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:東川 巌 研究員
題名:
リソグラフィの歴史
概要:
半導体デバイスの微細化は留まることなく進展しており既に最先端Flash メモリでは
ハーフピッチ20nm=20/1000000mmを超えてしまった。
数年後の10nmを切る領域が議論されている。
微細化の要となるリソグラフィ技術を取り上げ、国際半導体技術
ロードマップITRSに沿って、半導体企業からの視点で露光装置・マスク・
レジスト等の歴史的流れを俯瞰する。
ハーフピッチ20nm=20/1000000mmを超えてしまった。
数年後の10nmを切る領域が議論されている。
微細化の要となるリソグラフィ技術を取り上げ、国際半導体技術
ロードマップITRSに沿って、半導体企業からの視点で露光装置・マスク・
レジスト等の歴史的流れを俯瞰する。
今後の予定
第二回 12月5日(水) 13:30-16:30
① 13:30-15:00 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:中屋 雅夫 特任教授
題名:
半導体産業発展とイノベーション
概要:
1950年代の半ばに発生した半導体産業は、継続的に発展し、2011年には
世界市場模が約3,000億USドルにまで拡大した。その間、多くのイノベーション
が産業発展に寄与をし、それについて概観する。また、2000年代において、
世界半導体市場は依然、拡大しているにもかかわらず、日本半導体産業が
不振にあえいでいる原因について言及する。
世界市場模が約3,000億USドルにまで拡大した。その間、多くのイノベーション
が産業発展に寄与をし、それについて概観する。また、2000年代において、
世界半導体市場は依然、拡大しているにもかかわらず、日本半導体産業が
不振にあえいでいる原因について言及する。
② 15:00-16:30 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:中馬 宏之 教授
題名:
半導体プロセス技術のR&Dネットワーク:High-k/MetalGateの事例から
概要:
日本の半導体産業の地盤沈下が著しいが、それは最先端プロセス技術
にも深く及んでいる。本講義では、その様子を明らかにするため、日米欧
での聞き取り調査と社会ネットワーク分析に基づいて、2000年前後で限界が
明確になった旧来型のシリコン酸化膜が2008年に新たに導入された
High-k膜に変わっていく中で、日本企業が旧来の企業や国の境界を
なかなか超えられない状況下で競争力を低下させてきた構図
にも深く及んでいる。本講義では、その様子を明らかにするため、日米欧
での聞き取り調査と社会ネットワーク分析に基づいて、2000年前後で限界が
明確になった旧来型のシリコン酸化膜が2008年に新たに導入された
High-k膜に変わっていく中で、日本企業が旧来の企業や国の境界を
なかなか超えられない状況下で競争力を低下させてきた構図
を、歴史的な視点をも踏まえながら、一目瞭然化する。
High-k/Metal Gate技術のDetailsの中に潜む一般原則の解明に
挑んでみたい。
挑んでみたい。
第三回 1月9日(水) 13:30-16:30
① 13:30-15:00 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:津野 勝重 研究員
題名:
115年前に開発されたウィーンフィルタと電子顕微鏡のかかわり
概要:
ウィーンフィルタは1898年に電子が重さのある粒子であることを証明する装置
として開発された。60年間にも及ぶ空白の時を経て電子の高エネルギー分析
装置として蘇った。今日まで電子顕微鏡などに搭載され、エネルギー分析
のほか、ビーム分離器、スピン回転器、位相シフト器として利用された。
新しい応用も提案されている。
この発展の足跡とともに今後の展望についても述べたい。
として開発された。60年間にも及ぶ空白の時を経て電子の高エネルギー分析
装置として蘇った。今日まで電子顕微鏡などに搭載され、エネルギー分析
のほか、ビーム分離器、スピン回転器、位相シフト器として利用された。
新しい応用も提案されている。
この発展の足跡とともに今後の展望についても述べたい。
② 15:00-16:30 (講義:60分 質疑・議論:30分)
担当:中馬 宏之 教授
題名:
半導体製造装置産業の競争力:日立製CD-SEMの事例から
概要:
多くの日本の半導体メーカーや装置メーカーが苦境に立つ中、日立製の
測長用走査型電子顕微鏡(CD-SEM)は、その間に曲折はあったものの、
ほぼ四半世紀にわたって世界シェア80%を超え続けている。本講義では、
長期間にわたる聞き取り調査や歴史分析に基づいて、日立が四半世紀に
わたって保持し続けてきたた高い競争力の源泉を、1960年代の走査型
電子顕微鏡の歴史にまで遡って探る。CD-SEM技術のDetailsの
中に潜む一般原則の解明に挑んでみたい。
測長用走査型電子顕微鏡(CD-SEM)は、その間に曲折はあったものの、
ほぼ四半世紀にわたって世界シェア80%を超え続けている。本講義では、
長期間にわたる聞き取り調査や歴史分析に基づいて、日立が四半世紀に
わたって保持し続けてきたた高い競争力の源泉を、1960年代の走査型
電子顕微鏡の歴史にまで遡って探る。CD-SEM技術のDetailsの
中に潜む一般原則の解明に挑んでみたい。
以上