2月24日イノベーションフォーラム
2月24日(火)のイノベーションフォーラムでは、に北九州市環境局環境未来都市推進室スマートコミュニティ担当係長の須山孝行さまをお迎えし、「次世代エネルギー・社会システム実証」 北九州スマートコミュニティ創造事~背景から取り組み・成果まで~という題目でご講演をいただきました。
北九州市の取り組みや、歴史、4大工業地帯としての発展の経緯、主要企業についてのご紹介から始まり、公害の発生からそれを克服しようとする市民と地方自治体、民間企業のパートナーシップの強さという背景とともに、北九州スマートコミュニティの概要についてお話しをいただきました。
八幡東田地区で「北九州スマートコミュニティ事業」が始まったのは平成22年4月、まずは、スマートコミュ二ティによるまちづくりのコンセプトや実際、どのような試みが行われてきたのか、この事業によって、北九州市がなにを実現しようとしているのかということをわかりやすく説明していただきました。「工場とまちが共生するまちづくり」、北九州市ならではの取り組みです。
ポイントは、
1)住民の参加:住民や事業所など需要家が、太陽光発電などの設置や自主的な省エネを通じて、エネルギーの単なる消費者にとどまらず、生産消費者へと変革していく。
2)ハード整備:「地域節電所」(=CEMS)及びスマートメーターという、太陽光発電や風力発電に加え、隣接する工場群にある副生 水素や廃熱も含めた地域エネルギーの「発見・共有化・活用」を通じて、従来からのエネルギー供給者に加え、生産消費者である市民や事業者が「考え」「参加する」する新しいエネルギーシステムの構築
3)社会システム、制度:市民や事業者が「考え」「参加する」ためのきっかけとし て、地域のエネルギー情報の「集約・見える化」や、ダイナミックプライシングなどを導入することで、市民や事業者が自らの利益となる行動が、同時に地域のエネルギーシステムにも貢献するような仕組みを構築していくこと。
IMPPでは、1月30日に、実際に北九州スマートコミュニティを視察させていただき(詳しくはこちら)、須山さんにはその際にも丁寧なご説明をしていただきました。しかし、このときは時間が短く、今回のイノベーションフォーラムは、視察参加者がもっと詳しく聞きたい!というところからはじまりました。時間を少し延長しても質問がおわらない、非常に活発な議論の場となりました。
北九州スマートコミュニティの今後の発展が楽しみです。須山さん、そして北九州スマートコミュニティのみなさま、どうもありがとうございました。