第五回SciREX研究交流会
昨日は、東京大学でSciREX研究交流会が開催されました。研究交流会は、SciREXの教育研究拠点の教員に、研究内容というよりは、そのバックグラウンドを語っていただく場です。
今回は、「科学とデモクラシーの間で」というタイトルで大阪大学COデザインセンター「公共圏における科学技術政策(STiPS)」教育研究拠点の平川秀幸先生にお話をしていただきました。
はじめに、先生が天文少年、科学少年だった頃から、科学と哲学に関心を持たれた高校生時代、物理学を学ばれた大学時代、文転された後、ハンナ・アーレントとの出会いを経て、ご関心が科学技術社会論へと広がっていった過程についてお話をしていただきました。研究者になられてからは、SciREXの前身となるような研究プロジェクトへの関わり方やその内容についても紹介していただきました。
先生のご研究の一貫した問題意識は、「科学技術の問題・話題をいかにして公共圏に引き入れるか?」ということで、特に、3.11以降は、1) リスクコミュニケーション再考、2) 参加論の限界・再文脈化、3) イノベーションと民主政ということを考えられるようになったそうです。1980年代から議論は行われていたようですが、3.11 以降、リスク認知の次元の拡張について論じることの重要性が増したようです。
今回は、一橋大学が企画を担当させていただきました。