プログラム紹介

プログラムの概要

イノベーションマネジメント・政策プログラム(Innovation Management and Policy Program:IMPP)は、経営学や経済学を中心とする社会科学の知識を身につけながら、①イノベーションのマネジメント、または、イノベーションを促す政策形成や制度設計に関連するテーマで独自の研究論文を仕上げ、学術的なフロンティアを開拓するとともに、②民間組織におけるイノベーションのマネジメントや公的機関における科学技術イノベーション政策の形成に対して適切かつ重要な影響力をもちうる研究人材を養成することを目的とした、博士レベルのサーティフィケートプログラムです。日本および国際社会がイノベーションを生み出す能力を強化もしくは向上させる上での学術的基盤を担う人材の育成を行う、教育(教員からの学術的知識の習得)と研究(教員との研究の実施)が一体化したプログラムです。

本プログラムは、文部科学省科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」基盤的研究・人材育成拠点事業(領域開拓拠点)による補助を受け運営するものであり、本プログラムの修了生には、一橋大学学長と一橋大学大学院経営管理研究科長の連名で修了証明書(サーティフィケート)が授与されます。

受講者

本プログラムには、一橋大学大学院博士課程に所属する学生の他、他大学の博士課程の学生、ポストドクトラルフェロー、その他、社会人を含む修士課程修了者(もしくは、修士課程修了に相当する者)も参加することが可能となっています。それゆえ、カリキュラムは、水曜日の夜と土曜日開講の授業、夏期の集中講義を中心に構成されています。

本プログラムを修了するには、「イノベーションリサーチセミナー」、「必修科目」(3科目)、「選択必修科目」(2科目)の受講に加えて、論文2本の提出が必要となります(各研究科における博士課程提出論文の内容と兼ねることができる)。最短で2年間での修了が可能です。

基盤的研究・人材育成拠点整備事業の目的、目標

各国の財政状況が厳しい中で、成長の源泉であり、かつ社会システム改革を支える基盤となる科学技術イノベーション政策について、目標を定めて効率的に進めていくことが先進国間での共通理解である昨今の状況において、基盤的研究・人材育成拠点整備事業の目的は、科学技術イノベーション政策を担う人材を育成するという基盤となるものであり、

①客観的根拠に基づく政策形成・実施を担う高度専門人材
②「政策のための科学」という研究領域を担う研究人材
③「政策のための科学」と自然科学・人文社会科学等、各専門領域をつなぐ人材

を育成し、グローバルな社会の中で日本が勝ち残っていくための人材を育成することである。

科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業の目的及び目標

「科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業」は、事業全体に共通して、科学技術イノベーションの推進に際し、その政策立案、実施、評価の科学的基盤を構築し、社会が直面している課題の解決を民主的、かつ効果的に行う仕組みの実現を目指している。

科学技術イノベーション政策のための科学推進委員会に置いては、本事業における事業全体にまたがる大目標として、『政策オプションの立案を適切に実施すること』を設定する必要があるのではないかとの議論がなされている。

『政策オプション』とは、とり得る政策に対してその経済的効果および社会的効果(QOLの向上、社会システムのイノベーション、産業構造の改善等)を分析し、選択可能な「科学技術イノベーション政策メニュー」として整理されたものを示す。