2024年度「先端技術とイノベーション」⑤

授業 2024年11月14日 postedlishuxuan 2024年度「先端技術とイノベーション」⑤ はコメントを受け付けていません

2024年11月13日、「先端科学技術とイノベーション」の第5回講義が千代田キャンパスの一橋講堂1階、特別会議室101で開催されました。今回のゲスト講師は、琉球大学研究推進機構共創拠点運営部門の副部門長で副PL特命教授である羽賀史浩氏です。羽賀氏は、資源循環型共生社会の実現を目指す産学官連携プロジェクト「琉球大学COI-NEXT」の担当者として活動しています。

本講義では、羽賀氏が国連の持続可能な開発目標(SDGs)を基に、資源・環境制約と経済の両立を図るCOI-NEXTプロジェクトの進行状況と成果について深掘りしました。日本の漁業の現状と課題、プロジェクトの全体構想、推進体制、研究開発テーマから研究成果の活用に至るまで、詳細な説明が行われました。

特に注目されたのは、沖縄を基点として「食」と「エネルギー」の循環社会モデルを形成することを目指し、閉鎖循環式陸上養殖、電力の効率運用、アクアポニックスを含む農業生産の技術開発についての議論でした。これらの技術をデジタル技術で統合し、最適な循環社会の実現を目指しています。このプロジェクトは、食糧調達の困難、エネルギーの持続可能性の問題、そして食料廃棄の弊害に対処するためのもので、それぞれがSDGsの目標にも寄与しています。

講義の後半では、COI-NEXTプロジェクトの研究成果と出口戦略にも焦点が当てられました。特に、「琉大ミーバイ」という新製品の開発とその将来の展望について詳細が語られました。現在は学内での利用に限定されているものの、将来的には空港や県外での販売にも拡大していく計画です​。

この講義は、持続可能な未来を構築するための実践的なアプローチを示すものとして、研究がどのように社会に適応し、実際に地域コミュニティや市場に展開していくかの見本ともなります。

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