2025年度「イノベーションリサーチセミナーⅡ」④
2025年12月20日(土)に、秋冬学期のイノベーション・リサーチセミナーⅡが開催されました。本セミナーは、2025年度における本学年最後の回となり、IMPPの受講生を中心に、それぞれが現在取り組んでいる研究の進捗や構想、分析途中の成果について報告が行われました。発表後には教員および他の受講生から多角的なコメントが寄せられ、終始活発な議論が交わされました。
当日は2つのラボに分かれて発表が行われ、創造産業におけるカテゴリー変容、公的研究機関の社会実装機能、地方自治体の政策イノベーション、経営者のライフストーリー分析、バイオプラスチック市場の形成、デジタルプラットフォームと連合学習、研究手法の転換、地域活性化活動、脱炭素経営、匿名加工情報の利活用、社会課題に対する行政の対応など、幅広いテーマが取り上げられました。各発表では、リサーチクエスチョンの再整理や分析枠組みの妥当性、データの解釈をめぐって具体的なやり取りが行われ、理論的な視点と実証的な検討を往復する議論が印象的でした。特に、分析途中ならではの課題や迷いが率直に共有され、それに対して建設的な指摘や代替的な視角が提示される場面が多く見られました。
質疑応答の時間には、研究分野や方法論の異なる参加者からも積極的に質問が寄せられ、発表者にとっては自身の研究を相対化し、今後の検討課題を明確にする機会となりました。また、教員からは理論的な位置づけや論文構成を見据えたコメントが加えられ、研究を次の段階へと進めるための具体的な示唆が共有されました。本セミナーをもって2025年度のイノベーション・リサーチセミナーは締めくくられましたが、年度を通じた継続的な報告と議論を通じて、受講生それぞれの研究が着実に深化している様子がうかがえる回となりました。




















